ナフサがあるのに現場で足りない理由は、供給不安を受けて、メーカーや卸が出荷を絞ったり、在庫を確保しようとしたりしているためです。
政府は「ナフサを含む必要量は確保している」と説明しています。しかし、必要量が確保されていても、現場で使う塗料・シンナー・樹脂・接着剤などが通常どおり届くとは限りません。
供給の先行きが不安定になると、メーカーや卸は手元の在庫を守ろうとします。次に十分な量が入ってくるか読めないため、出荷量を抑えたり、取引先ごとに配分を調整したりするからです。
その結果、全体としては一定量があっても、現場に届く資材は減ります。塗装・製造・建築などの現場では、「材料が届かない」「納期が読めない」「見積もりを出しにくい」といった問題が起きます。
経済産業省の説明でも、川上側が「4月は前年並みに供給できるが、5月は未定」と伝えたことで、シンナーメーカーや卸が出荷を絞った例が示されています。つまり、ナフサを含む必要量は一定程度確保されていても、先の供給が読めないことで、流通の途中で出荷調整が起きたということです。
ここが、政府の説明と現場の声が食い違って見える理由です。
政府が言う「必要量の確保」は、日本全体での確保量の話です。一方、現場で問題になっているのは、今使う資材が予定どおり届くかどうかです。
ナフサ不足の影響は、単に原料の量だけで決まるものではありません。供給の見通しが不安定になると、途中の会社が在庫を抱えようとし、出荷を絞ります。その結果、現場に届く資材が少なくなります。
つまり、現場で資材不足が起きている理由は、ナフサを含む必要量があるかどうかだけでは説明できません。供給不安を受けた出荷調整によって、塗料・シンナー・樹脂など、現場に必要な資材が届きにくくなっていることが大きな原因です。
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